S.Sさん 新卒の新入社員 男性 会社員
新入社員は1年以内にこころとからだの面談を保健師がしていました。
健康診断やストレスチェックの結果をみながら、現在の仕事内容、職場環境に慣れたか、生活習慣などおききします。
S.Sさんと7月ごろにお会いしました。
新卒の新入社員にもかかわらず、痛風の症状が出るほどの尿酸値でした。現在は症状はないとのことです。肝機能も基準値を超えていました。
お話を伺うと、学生時代は野球部に入っていましたが、その後体を動かすことはほとんどなく、体重が10㎏増加したとのことでした。
このままほおっておくと、痛風の痛みが足や手の関節に出て、仕事はもちろん普段の生活にも支障がでることをお伝えしました。
S.Sさんはその結果と説明にショックを受け、「来年の健康診断までに痩せます」と約束しました。
とは言うものの、痩せることは簡単ではありません。経過をみながら何度もお話しようと計画しました。
さて、来年度の結果は・・・・・・・
10㎏減、尿酸値、肝機能が基準値内でした!
S.Sさんにお会いすると、食生活を見直し、食事量を減らしました。歩く・走ることを始めました。結果がでてくると楽しくなり、これからも継続できそうとさわやかな笑顔でお話くださいました。
その後10年以上健康診断で異常になることはなく、時々自身や家族の健康相談をしてこられます。
S.Sさんの事例からわかる3つのこと
- 若い時期に健康診断の異常の有無に関心を持つことができた。
- 若いため改善効果が早くあらわれ、自信となり、その後も継続できた。
- 新入社員の時期に些細なことでもきける医療職の相談相手ができた。
自律した健康管理
新卒社員は、保健室のあった学校保健から卒業し、基本的な健康管理も自律が求められます。
若いころは体力・気力・免疫力が高いため、異常がほとんど見られず、体調不良であっても何とか乗り越えられます。健康に関心もない、考えたこともない方ばかりです。
ですが、働くひとの保健室があれば、長い職業生活をとおして安定した健康状態で労働力を提供できます。退職されても自分らしく生きる基礎となると感じています。
代表 野口 有美子 (のぐち ゆみこ)
事業内容 企業等に定期健康診断後の保健指導、健康テーマの研修、健康経営の相談、メンタルヘルス対策、治療と仕事の両立支援、産業医や主治医・地域との連携等、健康管理のサービスの提供。働く人々の疾病予防、健康の維持増進。
保有資格 保健師 看護師 養護教諭一種 第一種衛生管理者免許 健康経営エキスパートアドバイザー(認定番号 EX23002053) 両立支援コーディネーター 認定フェムテックエキスパート
職歴
2002年 公益財団法人石川県成人病予防センターの保健師として、4年間石川県内の自治体や企業の健康診断、保健指導に従事。
2006年 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)金沢健康増進センターの産業保健師として17年間、社員約3,000人を支援。各種健康診断、保健指導、健康相談、メンタルへルス支援、健康増進企画運営、健康経営など新入社員からシニア社員まで幅広く社員の健康管理を経験。
2023年4月より石川産業保健総合支援センターの登録保健師として50人未満の中小企業の健康管理を支援中。
2024年4月より 石川県立看護大学 臨時助手
2024年4月より 金城大学公衆衛生看護学専攻科 非常勤講師
所属団体 日本産業衛生学会 産業保健看護部会 日本看護協会 石川県看護協会 石川県中小企業家同友会 日本開業保健師協会 NPO法人禁煙ねット石川 産業保健オンラインコミュニティ(通称COEDOH) 女性起業家交流会 in HOKURIKU(JKK)
学会発表
第87回日本産業衛生学会「イコちゃんカップ」ウォークラリーの 拡大定着に向けた取り組み
2014年日本産業衛生学会の生涯教育ガイドラインGood Practice事例に記載「イコちゃんカップ」ウォークラリーの拡大定着に向けた取り組み
第92回日本産業衛生学会 35歳時保健指導前後の定期健康診断結果の変化からみた若年支援の効果について
第94回日本産業衛生学会 A事業所の喫煙率低下及び受動喫煙防止意識向上のための喫煙対策5年間の取組み