M.Mさん 60代 男性 会社員
H.Mさんは、肝機能要検査、特定保健指導対象、高ストレスで同じような状態が続いていました。
職場内個室で保健指導となりました。
保健指導に対するこれまでの様子
毎年ではないものの、50代から同じ内容で保健指導を受けているため、
「またか、受けないといけないから受けている」保健指導の時間が過ぎればいいという様子でした。
状況を伺う
どの方にも糸口はあるので、M.Mさんの状況を詳しく伺いました。
お酒が好きであること、種類は決まっていない、お酒の量は焼酎を自分で作っているため濃さが都度違う。
庭の手入れをしている。雪つりを自分でする。草むしりは手で雑草がなくなるまでしている。
山菜とりにいく。季節によって山菜の種類が違う。とった山菜を加工し保存している。
仕事は、他所より所属人数が少ないことや、他所にない設備管理のため、一人にかかる負担が大きく、知識も必要。
興味のある内容を知る
庭の手入れ、山菜の話は興味のあることだったため、詳しくこのようにしていると教えてくださいました。
保健指導で入室した最初の表情のない顔から、いきいきした顔になりました。
保健指導では話を終わらせようとしていた様子から、ご自身のお話をされました。
当日は、具体的に健康行動の約束はできず、終了となりました。
その後の様子
その後の健康診断では、M.Mさんから「今日、野口保健師は来ているか?」と声をかけてくれました。
保健指導でお会いすると、現在の体調や、生活状況について自分から話されました。
信頼関係づくりから
1回の保健指導で健康行動に至る方はまれです。そのような方はすでにご自身で調べて健康増進をされています。
保健指導になる対象の方が健康行動に移っていくには、何度か、数年、10年かかることもあります。
あきらめず、根気のいるアプローチです。
まずは、信頼関係を築き、なんでも話せる、話しても安全に秘密が守られるという関係性が大切です。
代表 野口 有美子 (のぐち ゆみこ)
事業内容 企業等に定期健康診断後の保健指導、健康テーマの研修、健康経営の相談、メンタルヘルス対策、治療と仕事の両立支援、産業医や主治医・地域との連携等、健康管理のサービスの提供。働く人々の疾病予防、健康の維持増進。
保有資格 保健師 看護師 養護教諭一種 第一種衛生管理者免許 健康経営エキスパートアドバイザー(認定番号 EX23002053) 両立支援コーディネーター 認定フェムテックエキスパート
職歴
2002年 公益財団法人石川県成人病予防センターの保健師として、4年間石川県内の自治体や企業の健康診断、保健指導に従事。
2006年 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)金沢健康増進センターの産業保健師として17年間、社員約3,000人を支援。各種健康診断、保健指導、健康相談、メンタルへルス支援、健康増進企画運営、健康経営など新入社員からシニア社員まで幅広く社員の健康管理を経験。
2023年4月より石川産業保健総合支援センターの登録保健師として50人未満の中小企業の健康管理を支援中。
2024年4月より 石川県立看護大学 臨時助手
2024年4月より 金城大学公衆衛生看護学専攻科 非常勤講師
所属団体 日本産業衛生学会 産業保健看護部会 日本看護協会 石川県看護協会 石川県中小企業家同友会 日本開業保健師協会 NPO法人禁煙ねット石川 産業保健オンラインコミュニティ(通称COEDOH) 女性起業家交流会 in HOKURIKU(JKK)
学会発表
第87回日本産業衛生学会「イコちゃんカップ」ウォークラリーの 拡大定着に向けた取り組み
2014年日本産業衛生学会の生涯教育ガイドラインGood Practice事例に記載「イコちゃんカップ」ウォークラリーの拡大定着に向けた取り組み
第92回日本産業衛生学会 35歳時保健指導前後の定期健康診断結果の変化からみた若年支援の効果について
第94回日本産業衛生学会 A事業所の喫煙率低下及び受動喫煙防止意識向上のための喫煙対策5年間の取組み