2回目の休職 責任感が強く、復職へ焦りのある社員の復職支援を考える

A.Mさん 男性 30代 製造業

1回目の休業

仕事では業務量の多さ・責任感からの心理的負荷がありました。

加えて、子どもの受験などによるプライベートのストレスもありました。

「うつ状態」で1カ月間休業し、復職しました。

復職して2か月後

頭痛やからだの重さなどで、週に2回ほど休むことが増えました。

主治医より休業3カ月間必要との診断書が提出されました。

2回目の休業から1か月経ち、前倒しで復職したいと

「主治医が復職できると言われたので復職したい」と総務へ連絡がありました。

同僚から、住宅ローンがあることを気にしていた。子供が4人いてこれから教育費がかかると言っていたとの情報がありました。

上司が復職にむけて確認のため面談

A.Mさんは、「2回目の休職してしまって、本当に会社に申し訳ない。できるだけ早く復職したい。」と話されました。

症状・生活状況

睡眠

薬を飲んでも眠れない日もある。朝は8時に起きている。昼寝をしている。

身体活動

週に3回ほど、通院含め買い物や用事で外出している。

総務・上司の不安

2回目の休職なので、早く復職させて大丈夫か。十分に療養できているのか。

仕事を抱え込みやすいので把握しづらい。業務分担をどうすれば良いのか。

主治医の手紙には、「職場で業務負荷を軽減し、復職が可能」とのこと。

復職を考えるポイント

体調が回復しているのか

当初よりも前倒しの復職を希望しています。

業務軽減での復帰可能との診断書です。

体力があるのか

生活状況では睡眠は内服していても寝入りが安定してません。
朝8時に起きていては始業に間に合わないでしょう。

外出も週に3回、昼寝をするくらい、体力がありません。

1日8時間仕事ができるでしょうか。

職場の受け入れ

総務・上司にも仕事分担や体調への不安がみられています。職場の受入れ準備が十分ではないと思われます。

再発防止の具体的な策を考えているか

今後、調子が悪くなった時に具体的にどう取り組むかについて考えていないようです。

復職は早いとの判断

準備不足で、このまま復職しても再度休業になってしまうでしょう。

焦りから復職を急ぐことはよくある

経済的問題、自宅で休養しにくい、家族からのプレッシャー、社会からおいて行かれる不安などから十分に体調や体力が戻っていないにも関わらず復職希望することはよくあります。

本人から詳しく聴きとること、主治医、産業医、周囲の情報から判断していくことが重要です。

当事務所では職場のメンタルヘルス支援をしています

まず当事務所に相談してみませんか。初回相談は無料にて承っております。

当事務所へのお問い合わせはこちらから→https://noguchip.com/contact

企業内に産業医や保健師がいない場合の無料相談窓口

全国の産業保健総合支援センター(さんぽセンター)はこちらからどうぞ
産業保健総合支援センター(さんぽセンター)| JOHAS(労働者健康安全機構)

石川県の石川中央地域産業保健センターの登録保健師として野口保健師事務所 代表 野口 有美子は所属しております。
石川中央地域産業保健センター|一般社団法人 白山ののいち医師会