K.Mさん 20代 男性 会社員
K.Mさんは超過勤務が続いたのち、めまいが起こるようになり治療していましたが、不定期に起こるためなかなか勤務が安定しませんでした。そのうちにうつ状態に移行し休職に入りました。
主治医から復職可能と言われたため、復職の準備を始めました。朝は出社できる時間に起き、日中は散歩を続けました。K.Mさんは真面目な方できちんとこなし体力もついてきました。
そろそろ職場に顔を出しても良いのではとすすめると、行きづらい、足が向かないと言います。人間関係で苦手な人はいないということですが、次のステップに行けない日が続きました。
K.Mさんは一人暮らしで、休職されてからは日常的に会話することが少ない状況でした。復帰するとなると、雑談をはじめ仕事の調整や電話対応、臨機応変なコミュニケーションが求められます。
復職前の準備に国の運営する障害者職業センターのリワーク支援をおすすめしました。リワーク支援は無料で受けられること、平日は決まった時間に通所すること、自分の性格傾向から不調になりそうな時の対処を学習できること、支援員の方々とコミュニケーションをとれることから、真面目に取り組まれるK.Mさんにとってより具体的に復職の準備になると考えました。
一緒に施設を見学し、K.Mさんもやってみるとのことでリワーク支援を開始しました。
そしてリワーク支援を終え、復職されました。その後も大きく体調を崩すことなく安定した勤務状況です。以前と比べ、周囲にご自身の思いを表現されるようになったと感じました。
リワーク支援を終えて復職された方は安定した体調が保てると感じます。勤務を想定した平日決まった時間に通所できること、自分の性格傾向から不調になりそうな時の対処を学習できること、が大きな利点と感じています。
下記に全国の地域障害者職業センターが載っています。参考にご覧ください。
地域障害者職業センター|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 (jeed.go.jp)
代表 野口 有美子 (のぐち ゆみこ)
事業内容 企業等に定期健康診断後の保健指導、健康テーマの研修、健康経営の相談、メンタルヘルス対策、治療と仕事の両立支援、産業医や主治医・地域との連携等、健康管理のサービスの提供。働く人々の疾病予防、健康の維持増進。
保有資格 保健師 看護師 養護教諭一種 第一種衛生管理者免許 健康経営エキスパートアドバイザー(認定番号 EX23002053) 両立支援コーディネーター 認定フェムテックエキスパート
職歴
2002年 公益財団法人石川県成人病予防センターの保健師として、4年間石川県内の自治体や企業の健康診断、保健指導に従事。
2006年 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)金沢健康増進センターの産業保健師として17年間、社員約3,000人を支援。各種健康診断、保健指導、健康相談、メンタルへルス支援、健康増進企画運営、健康経営など新入社員からシニア社員まで幅広く社員の健康管理を経験。
2023年4月より石川産業保健総合支援センターの登録保健師として50人未満の中小企業の健康管理を支援中。
2024年4月より 石川県立看護大学 臨時助手
2024年4月より 金城大学公衆衛生看護学専攻科 非常勤講師
所属団体 日本産業衛生学会 産業保健看護部会 日本看護協会 石川県看護協会 石川県中小企業家同友会 日本開業保健師協会 NPO法人禁煙ねット石川 産業保健オンラインコミュニティ(通称COEDOH) 女性起業家交流会 in HOKURIKU(JKK)
学会発表
第87回日本産業衛生学会「イコちゃんカップ」ウォークラリーの 拡大定着に向けた取り組み
2014年日本産業衛生学会の生涯教育ガイドラインGood Practice事例に記載「イコちゃんカップ」ウォークラリーの拡大定着に向けた取り組み
第92回日本産業衛生学会 35歳時保健指導前後の定期健康診断結果の変化からみた若年支援の効果について
第94回日本産業衛生学会 A事業所の喫煙率低下及び受動喫煙防止意識向上のための喫煙対策5年間の取組み