これからの女性の健康戦略
看護学生に「働く女性の健康戦略」を自分事として、さらに支援側として考えてもらいました。
働く女性を取り巻く環境
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)が2016年に定められ
2030年までにあらゆる分野で指導的地位に女性が占める割合が30%を目標としています。
ですが、実態調査では、女性特有の症状で職場で何らかの困った経験がある51.5%、その多い理由に月経痛や月経前症候群があがっています。
女性特有の症状、妊娠出産、妊活で職場であきらめた事項では、「正社員として働くこと」が最多でした。
女性の健康への社会の動きが加速
健康経営の認定基準に、女性の健康保持・増進に向けた取り組みが2019年から含まれました。
SDGs(持続可能な開発目標)が浸透し、「ジェンダー平等」を掲げる企業が増加しています。
2022年4月〜 不妊治療の保険適用が開始されました。 (医療機関やオンライン診療へのサポートも開始)
女性の健康サポートが仕事のパフォーマンスをあげる
ヘルスリテラシーの高い人は仕事のパフォーマンスの高さに関連するという調査があります。日本医療政策機構「働く女性の健康増進に関する調査」(2018)
女性が安心して意欲的に活躍できる環境整備は生産性が向上し、個人や企業、社会にとっても有益と考えられます。
未来の働く女性の一人として
看護学生に未来の働く女性の一人として、世代の課題や現状をお伝えしました。
- 女性の生涯を通した健康課題と働く環境
- 月経前症候群(PMS)自己チェック こちらのサイトで自己チェックできます→月経前症候群(PMS)/月経前不快気分障害(PMDD)チェック | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)
- グループワーク 月経周期でどのような症状がありますか?症状に対してどのように対処していますか?
「自分だけではなく同じ症状の人がいて共感できた」「年齢によって症状が変わってきた」「同じ女性でも言いづらい」「体の症状より精神的な症状が強い」「家族でも言いやすい、言いにくい」「ピルってどうなの?」など様々な意見交換がありました。
改めて月経について話し合うことはないので新鮮だったようです。
学生へのメッセージ まず自分の体を大切に
自分の体を大切に、ウェルビーイングに、加えて保健師として、対象者のサポートをしてほしいと感じています。
代表 野口 有美子 (のぐち ゆみこ)
事業内容 企業等に定期健康診断後の保健指導、健康テーマの研修、健康経営の相談、メンタルヘルス対策、治療と仕事の両立支援、産業医や主治医・地域との連携等、健康管理のサービスの提供。働く人々の疾病予防、健康の維持増進。
保有資格 保健師 看護師 養護教諭一種 第一種衛生管理者免許 健康経営エキスパートアドバイザー(認定番号 EX23002053) 両立支援コーディネーター 認定フェムテックエキスパート
職歴
2002年 公益財団法人石川県成人病予防センターの保健師として、4年間石川県内の自治体や企業の健康診断、保健指導に従事。
2006年 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)金沢健康増進センターの産業保健師として17年間、社員約3,000人を支援。各種健康診断、保健指導、健康相談、メンタルへルス支援、健康増進企画運営、健康経営など新入社員からシニア社員まで幅広く社員の健康管理を経験。
2023年4月より石川産業保健総合支援センターの登録保健師として50人未満の中小企業の健康管理を支援中。
2024年4月より 石川県立看護大学 臨時助手
2024年4月より 金城大学公衆衛生看護学専攻科 非常勤講師
所属団体 日本産業衛生学会 産業保健看護部会 日本看護協会 石川県看護協会 石川県中小企業家同友会 日本開業保健師協会 NPO法人禁煙ねット石川 産業保健オンラインコミュニティ(通称COEDOH) 女性起業家交流会 in HOKURIKU(JKK)
学会発表
第87回日本産業衛生学会「イコちゃんカップ」ウォークラリーの 拡大定着に向けた取り組み
2014年日本産業衛生学会の生涯教育ガイドラインGood Practice事例に記載「イコちゃんカップ」ウォークラリーの拡大定着に向けた取り組み
第92回日本産業衛生学会 35歳時保健指導前後の定期健康診断結果の変化からみた若年支援の効果について
第94回日本産業衛生学会 A事業所の喫煙率低下及び受動喫煙防止意識向上のための喫煙対策5年間の取組み